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【長文読解】「選択肢型問題」正解を導くロジック【正答率UP】
どうも、Manatsuです。
長文読解、第二弾です。
長文読解は多くの人が苦戦するので、丁寧に解説していきます。
前回の記事では、選択肢型問題の出題パターンを解説しました。
前回の問題パターンを理解したうえで、今回は実際に
選択肢型問題で正解する
方法をお伝えします。
暗記はドーピングと同じ
まず知っておいてほしいのは暗記はドーピングと同じということです。
全てを暗記で済ませようとすると、どこかで刃こぼれします。
もちろん、暗記することで数を覚えられるという利点はあります。
語彙力に関しては、まずは暗記から入ることが最効率です。
ただ、それをあらゆる分野で行うと失敗につながります。
そもそも、暗記はロジックが頭に入らないので、「その後」につながりません。
忘れてしまったらそれでゼロになります。
逆に言えば、
ロジック=論理
を理解することが長期的な理解につながり、記憶の定着、実力につながります。
ロジックを理解しよう
ロジック=論理 とは、思考の道筋です。
難しい内容の文章でも、ロジックをたどることでシンプルに考えることが出来ます。
長文読解の問題は、このロジックを利用して出題されます。
すなわち、ロジックをたどることが出来れば、問題は解けるということです。
これは、暗記ではありません。
ロジックを理解してしまえば、どんな問題にも対応できるようになります。
この記事で、ロジックとは何なのか、それをどう回答に活かせばいいのかをお伝えします。
英語はロジックの言語=長文はロジックで書かれている
第一に、長文問題の長文はロジックで書かれています。
あらゆる長文は、論法の道筋に沿って展開していきます。
こんな感じ↓
第一段落:導入=Introduction
第二段落以降:本論=Body
最終段落:結論=Conclusion
導入で、要旨=主張が提示されます。
本論で、要旨を正当化する理由付けを行います。
結論で、全体をまとめ、主張を繰り返します。
各段落の中にも、細分化された主張、根拠、譲歩、結論が組み込まれています。
これを理解して長文を読むと、あらゆる文章に
その文章全体の中における役割
が備わっていることがわかります。
無駄な言葉や文章は、通常、省かれています。
著者が出版前に自己添削したり、校正するからです。
いま、一つ長文を読んでみてください。
その時、ロジックを意識しましょう。
どの文章が主張で、根拠で、譲歩で、結論なのか。
それぞれの文章が持つ役割に気づくことが出来れば、かなり読みやすくなると思います。
最初は難しいと思います。訓練しないと難しいでしょう。
しかし、大事なことは、これに暗記の力は全く必要ないということです。
一度できるようになってしまえば、一生使える技術です。
ここまでわかったら、次のステップです。
これを問題に当てはめて考えます。
ロジックで「選択肢型問題」を解く
前回の記事で、選択肢型問題は3パターンに分かれるとお伝えしました。
その3パターンは↓の通りです。
①語彙力
②論理展開
③文意把握
選択肢型の問題は、一見同じような問題でもそれぞれが問うている内容に大きな差があります。
①語彙力 については、まず語彙力がないとどうしようもありません。
ここは暗記を活用しましょう。
語彙は暗記(インプット)で「見たら意味がわかる」ところまで使えればOK。
※ライティングが必要な場合、インプット語彙とアウトプット語彙を分けて覚えます。
詳しくは別の機会に。
(ただし、ロジックでヒントを得ることは可能です。ロジックを活用し、類似内容の文章を瞬時に特定できれば、言い換え表現を拾ってくることでヒントを得られます。)
②論理展開、③文意把握はロジックのみで解くことが可能です。
よくある出題形式は
主張部分 に下線がひかれ、その理由を選択する問題。
指示代名詞 this / it / she / etc. に下線がひかれ、指示内容を選択する問題。
などなど。
どちらも、文章の道筋=ロジックをたどることで解くことが出来ます。
答えがわからなくても…
大げさに言えば
答えとなる箇所にわからない単語がある。
その文章の内容は理解できないけど、文章のロジック的にここ以外ありえない!
という形で答えを導くことが出来ます。
単語がわからずに文章が読めなくても応えることが可能というわけです。
これは大分ラディカルな考え方ですが、不可能ではありません。
長文問題でよくある間違い&対策
常識に惑わされるな
文中に記述のない選択肢を選んではいけません。
「問題文はわからないけど、常識的にこれっぽい気がする」
で選んだ答えは、9割間違えます。
「雰囲気的に合ってそう=常識から考えるとこれだ」という選択肢は、ひっかけとして設定されることが多いです。
長文読解は、あくまでもその問題文という箱庭の内側の世界を問うものです。
広い世間の常識を問う問題ではありません。
本文中に無いことを書いている選択肢は✖です。
当たり前だろ、と思うかもしれませんが、このタイプの誤答はたくさん見てきました。
語彙の難しさや、論理展開についていけず、勘で答えようとして起きる間違いです。
本文に書いてある ≠ 〇。他段落・導入部分の情報に惑わされるな
選択肢の内容が、本文中に書いてあるからといってそれが答えとは限りません。
なぜか。
問題に関係ない部分の記述を引っ張ってきているからです。
たとえば、第二段落の段落内の主張と根拠は、第五段落では無効なことがあります。
適当に飛ばし読みしているとはまる罠です。
問題作成側も、そういったミスを誘発させる選択肢を組み込んできます。
Hookを根拠に選択肢を間違えるパターン
長文には、必ずと言っていいほどHook(フック)という箇所が存在します。
導入部に、読者をひきつけるために書かれるものです。
Hookはわかりやすく、興味深い内容のことが多いです。
しかし、Hookの内容は多くの場合、本文要旨と関係がありません。
本文内容について問う選択肢問題で、選択肢にHookの説明があると、その強い印象に騙されて選んでしまうのが、一つの間違え方です。
このパターンでの誤答は
問題文の読解は出来ているが、論理構造が把握できていない
ために起きるミスです。
まとめ:間違え方4パターン
長文の選択肢問題を間違えるときは必ずといっていいほど以下いずれかの手順で間違えます。
1.「読めた部分だけが正義」型
あせって飛ばし読みをしてしまう→文章の論理展開の理解が曖昧→ 本文中で読めた部分についての記述がある選択肢を選ぶ
2.「わからないことには目をつぶる」型
読んで理解できるところだけ読む→読んでいない部分の情報が入っていない→本文中で読めた部分についての記述がある選択肢を選ぶ
3.「常識で考えちゃう」型
全文読めて意味も分かったが、論理展開はわからない→本文に書いてある内容の選択肢すべてが正しく見える→「常識的に考えてそれっぽい」ものを選ぶ
4.「あそこに書いてあるからここでもOKなはず」型
答えがある段落ではなく、他の段落の要旨を根拠としてしまう→本文に書いてあるから無条件に正解になるはずだ→一番近いものを選ぶ
※もちろん、2段落以上さかのぼったり、後出の箇所を根拠とする回答を求める問題もあります。
ただし、そういった出題がメインになることはありません。
正答率低めの問題=難問として出題されます。
(難関大では一部、これと異なる場合があります)
問題が読むべき場所を教えてくれる
選択肢型の問題(空欄、下線部)は、ある段落のどこか一文に置かれますよね。
問題が置かれる箇所には
段落冒頭、段落中盤、段落末
の3種類があり、聞かれる内容にはパターンがあります。(例外あり)
段落冒頭…その段落の内容 or 前段落の短いまとめをする箇所
段落中盤…接続詞での論理展開、指示代名詞の指す内容(多くの場合、前段落 or 当該段落内)
段落末…その段落のまとめ
基本的に、これらの法則に即して出題されます。
つまり、問題の出題箇所しだいで、見るべき場所はほぼ決まっているのです。
それぞれの出題パターンに即した解き方があり、それを理解していれば焦って間違えることもありません。
なにも、パターン化して覚えろと言っているのではありません。
※暗記は一時的には有効ですが、それは力が伸びたわけではなく、瞬間的なドーピングと同じです。
すべては論理構造を把握する力をつけることで理解できます。
理解したうえで演習すれば、暗記せずとも感覚的に覚えられます。

まる英語教室は実力をつける指導を行っています。がむしゃらに「暗記しろ」は言いません。
論理力は一生ものの力になります。
英語はもちろん、プレゼンテーション、ディベートなど、思考力と発信力を強める重要な力です。
そんな、英語力を高めながら、ロジックを鍛えたいあなた!
まる英語教室のレッスンでお待ちしています。
それでは。